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宮城県知事記者会見(平成24年1月4日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年9月10日更新

今年の抱負について 

記者会見の様子の写真

記者会見の様子

Q

 恒例となった、今年1年を表す四文字熟語と、今年1年の抱負や決意を伺う。

村井知事

 今年の四文字熟語は、「復興頑念」にしました。そのものでございます。ただ、「頑念」は普通「元年」と書くのですが、復興に頑張ろうという思いと、早期の復興を念ずるという意味で、当て字でございますが、今年はあえて「頑念」の字を使わせていただきました。「復興頑念」でございます。ぜひスタートダッシュをスムーズにして、一日でも早く被災者の皆さまに安心をお届けできる復興を成し遂げていきたいと思っております。

 (国の平成23年度)第3次補正予算案が(国会を)通りましたので、今年度分につきましてはもう食べ切れないぐらいたくさんの財源があります。それをスムーズに使って、まずは今年度やれる分の事業をしっかりと進めていくと同時に、(平成)24年度も事業が引き続き継続できるように、しっかりと予算編成をしてまいりたいと思います。恐らく来年度は目新しい新規の政策を打ち出すというよりも、(平成)23年度の事業を継続して進めていくということに力点を置くことになろうかと思います。大変(大き)な財源でございます。従って、それを滞ることなくしっかりと活用することによって、一日も早く復興を成し遂げるようにしてまいりたいと思います。

 先ほどの新年(仕事始め)のあいさつでも申し上げましたとおり、今年は復興の種をまく、そういう年でございます。種のまき方によって実る果実の大きさが変わってくると思っておりますので、しっかりと適切な場所に種をまいていきたいと思っております。

雇用対策について 

Q

 失業保険の給付(雇用保険失業給付)の期限が切れる方が今月から多くなると思うが、現状をどうとらえて、対策をどのように考えていらっしゃるか、あらためて伺う。

村井知事

 (失業保険の給付(雇用保険失業給付)の期限が)切れることによって、取り立てて新しい対応をするということはありません。国からの雇用創出基金などを活用しながら、引き続き被災者の雇用の確保に取り組み、併せて就職面接会などを定期的に開催いたしまして、(企業と労働者の)マッチングに努めるということになります。
 いろいろな企業の方と会ってお話をしておりますが、被災を受けなかった企業につきましては業績が回復しており、逆に人手が足りないといったような状況でございます。人手が足りないので募集をしても、失業保険がまだ給付されているということで、手を挙げてくださらない方がたくさんいるというような嘆きも聞こえておりました。従って、できるだけ失業保険が切れた段階でそういった人手を求めている企業にうまく就職をしていただけるようなお手伝いをしていきたいと思っております。

Q

 建設業や土木工事関係の求人はあるけれども、それが短期的な仕事であるため、長期的な仕事を求める被災者とミスマッチが出ているという指摘もある。その辺はマッチングの機会を増やしていくということか。

村井知事

 そうです。サービス業も全体にそんなに悪くないと思います。建設業は特に人手が足りない部分ですけれども、サービス業も人手が足りない分野でございます。従って、マッチングをうまくしていけば、職を求めている方たちに希望する職についていただくことも可能だと思っております。もちろん皆さん、できれば元の職に(就きたい)という方が多いと思うのですが、そういった被災を受けた会社がまた元のように操業するには少し時間がかかります。それまではぜひ自分で生活できる生活費を稼ぐという努力をしていただければと思っております。われわれも最大限のお手伝いをさせていただこうと思います。

消費税の増税について 

Q

 消費税に関して昨年末、政府案がまとまったが、知事の見解はいかがか。

村井知事

 消費税率が仮に5パーセント引き上げられるとした場合の地方の取り分を1.54パーセントにすることになりました。このこと自体は評価をしたいと思います。宮城県に限らず、どの自治体も非常に今財政が厳しい状況にございます。国も同じでございまして、何もかにも国で面倒を見るというのは難しい状況でございます。従って、そうした消費税分を地方に回すことによって、国の負担も当然軽くなってまいりますから、そういった意味では国も地方も納得した形で妥結したということについては喜んでいるところでございます。
 ただ、消費税を上げることについては、今まで与党内でも相当議論が割れておりました。やっと一本化されたということでございますので、今後の国会の議論の推移を注意深く見守ってまいりたいと思っております。

Q

 (増税によって)被災地の経済や消費に与える影響はどのように考えるか。

村井知事

 当然、消費税が上がるということになれば、影響が出てくることは否めないと思います。しかし、消費に与える影響というものはいつ何時消費税を上げても同じ状態が起こりますので、これはタイミングをよく政府の方でご判断をいただければと思います。

Q

 年末に民主党から消費税増税に反対する何人かが集団で離党するという事態があり、その中に宮城県選出の国会議員もいた。(民主党内で意見が)一本化した中でそういう事態が起きたことに関する評価について、被災地選出の国会議員が離党していることも含めて所見を伺う。

村井知事

 原理原則を言えば、一人一人の国会議員は国民から選ばれた国会議員でございますので、自分の信念に基づいて判断をされるべきというところになると思います。しかし、投票された多くの有権者の方たちは、民主党だからということで投票された方もたくさんおられるわけでございます。そういった意味では、民主党だからと思って投票された人たちの期待を裏切った部分というものは否めないだろうと思います。宮城県の第2選挙区(選出の衆院議員)の斎藤(恭紀)さんが離党されました。本人の信念に基づいた決断だったと思いますが、そのような思いを持った県民もおられるということをしっかりと自覚をして、今後政治活動をしっかりとやっていただければと思います。

Q

 消費税増税に関して野田(佳彦)首相は近く野党にも協議を申し出るということだが、自民党としてはマニフェスト(政権公約)違反であることから応じない構えである。自民党のその姿勢についてどう思われるか。また、自民党は早期の解散・総選挙を求めているが、宮城県として総選挙ができる体制にあると考えるか。

村井知事

 「マニフェストに入っていなかったのになぜこのようなものを出してきたのか」ということを聞くのは正しい姿だと思います。ただ、自民党は(消費税を)10%に上げるということをマニフェストに書いていたわけですので、消費税を上げることについて反対するというのは、それもまた自己矛盾になるだろうと思います。従って、なぜ民主党が増税というものを掲げたのかということについて厳しく詰問をするというのが正しい姿でありますが、消費税自体について反対するということは、今度は自民党の論理矛盾になるだろうと私は思います。

 それから、早期の選挙をやれるかどうかでございますが、県議選をやっておりますので、選挙はやれると私は思います。

Q

 選挙をやることに関しては、総理の判断を仰ぐということか。

村井知事

 私は、衆議院には解散権がございますが、4年という任期が与えられていますので、本来ならば任期をしっかりと全うするのが本来の姿だと思っております。しかし、ルールに従って総理が解散権を行使される場合もあるでしょうし、あるいは国会の判断ということも出てくるかと思いますので、この点につきましては消費税といったようなものを政争の具にしないで、本当に国民にとって必要なものなのかどうかということを議論しつつ、判断をしていただきたいと思います。
 これは私が解散していいとか悪いとか言う問題ではございませんので、国民の側に立って慎重に判断をした上で決断を下していただきたいと願っております。

Q

 離党した斎藤さんは、消費税反対に加えて、八ッ場ダム建設再開やTPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加についても離党の理由に挙げていた。それぞれマニフェストに載っていなかったということだったが、離党に至った行動については知事としては理解できるか。

村井知事

 斎藤さんは非常に純粋なお考えをお持ちだなと、政治家として共鳴する部分はございます。ただ、マニフェスト自体に無理がなかったのか、マニフェスト選挙というものに問題がないのかという部分にも検証を加える必要はあるのだろうと思います。世の中の情勢というのは常に変化をしております。従って、マニフェストに掲げたことを任期中は一切変えてはいけないものなのかどうか、その辺をよく考える必要があると思います。世の中はそれ以上に早く進むということもしっかりと検討しなければいけないと思います。私は、マニフェスト選挙というのはあまりにも数字にこだわり過ぎておりますので、本当にこれだけ国際情勢が変わる中でそこまで小さな数字にこだわる選挙をやっていいのだろうかという疑問は常々持っておりました。そういったところの検証も加えるいいきっかけにしていただければと思います。

東京電力福島第一原発事故への国の対応について 

Q

 先ほど仕事始めのあいさつの中で今後の課題を3点挙げて、(東京電力第一)原発事故への国の対応に注文をつけられたが、あらためて事故対策について国に対して求めるものがあれば伺いたい。

村井知事

 先般12月中旬でございますが、総理から「冷温停止状態」の宣言がございました。「事故(そのもの)は収束(に至ったと判断される)」と後で訂正がありましたけれども、「危険な状態からは脱した」というお話があったということでございます。
 今まではまずはそちらの方に全力を注いでいただきたいという思いもございまして、この原発問題に対して宮城県はあまり政府に強い申し入れや不満といったようなものを表明はしておりませんでした。しかし、ここでいったん第1段階はクリアしたということを総理の口から表明されたわけでございますので、今後はこの問題に対して県としても言うべきことはしっかりと、強く言っていかなければならないと考えております。
 先ほども言ったように放射能を含んだ稲わら、汚泥等の一時保管場所の確保や処理、賠償問題、健康被害の基準、こういったものはやはり国が責任を持って、自ら宮城県民の前に出て批判を受けながらでも説明をしなければならない問題だと思います。それなのに一部ですけれどもしっかりとした基準すら示さないということであります。

 先般、年末(12月27日)でございますけれども、宮城県と岩手県と茨城県の3県で、政府に対して原発事故による放射線の健康影響への対応を求める要望書を出しました。茨城県の(山口)副知事さんを先頭に、宮城県は東京事務所の(山内)副所長が同行して要望書を提出してきたということでございます。提出先は、北神(圭朗)経済産業大臣政務官、高山(智司)環境大臣政務官の2名でございます。原発問題というのは県境で区切る問題ではなくて、やはり影響の出たエリアというもので考えなければなりません。ところが、政府には福島県だけに対応すればそれで十分だというような姿勢が見え隠れするということでございます。同じような問題意識を近県がみんな持っているということでございますので、今回は近県をまとめて、茨城県さんが代表して要望書を持っていってくれたということでございます。今後はこういった動きを強めていかなければ、福島県だけで問題を収束させようということになってしまい、宮城県民にとって大変不満が残る結果になりますので、宮城県民の代表としてその点は強く国に今後は要望していきたいと、申し入れをしていきたいと考えているということであります。そういった姿勢を仕事始めのあいさつで申し上げたということでございます。

地方分権について 

Q

 昨年(平成23年)は橋下(徹)氏が大阪市長に当選された。このこともあり、今年はそういった動きに合わせて政令市が自分たちの権限についていろいろ主張をし始めたり、政令市と都道府県のあり方についての議論が深まりそうに思える。広域行政を含めた知事の所見を伺う。

村井知事

 それぞれの自治体が自分たちの権限をこうしてほしい、変えたいという主張をするということは非常に好ましい姿だと思います。(地方)分権時代にふさわしい主張でありますので、国も真摯(しんし)に受け止めるべきだと思っております。

 私は今やっております大阪(都構想)の議論にしても政令市の議論にしても、基本的には国の権限がほとんど変わらないままの議論をしていると思っていまして、一番大切なのはやはり地方分権でありますので、地方に権限と財源をしっかりと持たせるというものが大切だと思っております。私自身はさらに一歩踏み込んで、道州制といったような議論をやるべきではないかと思っております。大阪市の橋下市長さんは、「今度の衆議院選挙は道州制が一つの大きなテーマになる」というようなことをお話しになっておりまして、そういった橋下さんの考え方には共鳴する部分がございます。
 もっと分かりやすく言うと、国からの権限を地方にどのように移していくのかということに関して、私は非常に関心がございますけれども、地方が持っている権限の奪い合いということに対してはあまり関心がございません。少なくとも仙台市と宮城県の関係は今非常にスムーズにいっておりますし、二重行政というものも問題になるほどあるとは考えておりません。

Q

 「二重行政」はないという認識は知事から伺ったが、一部で「二元行政」という部分ではどのような見解か。

村井知事

 「二元行政」とはどういうことですか。

Q

 それぞれ(大阪府と大阪市に)、橋下市長が言うところの「司令塔」があって、重なってはいないけれどもそれぞれがやっているということが県と政令市については問題だということをおっしゃっているが。

村井知事

 大阪府と大阪市は上下水にしても、いろいろな文化施設にしても相当同じようなものを持っています。大学も府立大学と市立大学を持っているんですね。宮城県と仙台市の場合はそんなに問題になるものは私はないと思います。例えばこういうものというふうに言ってもらうと分かりやすいのですけれども。
 例えば県民会館と市民会館はありますが、これについては、市長さんと「いずれ建て替えるときには一緒に建て替えて一つにしましょう」というお話を既に進めておりますし、そのほかにもそんなにないんですね。大阪は確かに言われてみれば、大阪に直接関係のない私が数えてもすぐ5本指が折れるぐらい重なっている部分があるのですが、こちらにはそんなにないと思います。

Q

 今のことで言うと、広域の上水道とか下水道はどうか。

村井知事

 広域の上下水道も、例えば仙台市でも泉区の下水は多賀城(市)にあります仙塩流域下水道で処理しています。それについては仙台市分であっても県がやっておりますし、仙台市の大部分については仙台市が管理しております蒲生にある汚水処理場で処理をしているということであります。それぞれ距離が離れておりますので、そんなに問題はないと私は思いますけれども、「仙台市分は仙台市が持て」といったようなことは私どもは言っておりませんで、「仙台市分であっても県が持てる分は県が持ちましょう」と言ってやっておりますから、そんなに問題はないと思います。上水についても特に問題はございません。