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宮城県知事記者会見(平成23年2月14日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年9月10日更新

消費税増税に係る与謝野経済財政政策担当大臣の発言について

Q

 先日、与謝野経済財政政策担当大臣が消費税の増税分に関して国の財源とすると発言をしたことについて、全国知事会が緊急的に行われることになった。与謝野大臣の発言について知事の考えを伺いたい。

村井知事

 地方の実態を全く無視したような非常識な発言だというふうにとらえておりまして、心外であります。26日に臨時の知事会議が行われるということでございますので、私も参加をしたいと考えております。

Q

 宮城県としては、地方にもそれ(消費税の増税分)を財源として手当てするように求めていくというスタンスということでいいのか。

村井知事

 当然です。地方消費税は非常に公平な税で、都市部あるいは都市部以外の地域で偏りがない非常に安定的な財源です。しかも、景気にほとんど影響されない非常に安定した財源でして、社会保障費が右肩上がりで一方的に伸びる現状において地方消費税を上げていくというのは、極めて地方の実態に合った制度改革だととらえております。それを国の都合でわれわれの意見を一方的に踏みにじったようなものでございまして、許しがたい発言だというふうにとらえております。

みやぎ環境税を財源とした事業の検証について

Q

 今日(14日)開会の県議会で環境税が議論されると思う。環境税を財源とした事業の施策ごとにCO2(二酸化炭素)の削減効果を公表する方針だと思うが、CO2の削減効果は数値化するのに時間がかかるので、実際に事業の検証という意味ではかなりタイムラグが生じると思われる。その点についてはどのように考えるか。

村井知事

 それはある程度やむを得ないと思います。例えば太陽光(発電)の設置というものに助成をしようとしておりますが、予算を満額すべて使い切る場合と予算が余る場合で当然効果は変わってくると思っております。県がすべて主体的にやるものはあらかじめ見積もることができるものもあると思いますが、大半は県民の皆さんの協力を得てCO2を削減しようというものでありますので、県民の皆さまの関心度合いあるいは協力度合いによって結果はおのずと変わってくると思っております。

 従って、ある程度時間がかかることはお許しをいただきたいと思います。地球規模でCO2を削減しようという運動でありますので、今日明日すぐに結果が出るというものではないと思っておりまして、やはり10年、20年というスパン(期間)で見ていかなければならないと思っております。

Q

 そうすると、CO2をどれぐらい削減できたかなど、今回の環境税の効果も10年、20年たたないと分からないということか。

村井知事

 そうですね。環境税だけを切り取って、すべて二酸化炭素の排出削減対策をとるわけではなくて、もう従来からいろいろやっておりますし、既存の予算でも新たなものをやっていくこともあろうかと思いますが、その上にさらに上乗せをして環境税を使ってCO2削減をするということでございます。大まかなものは当然1年ごとに出していくことは可能だと思っておりますが、環境税部分だけで正確に実際何%削減したのかということまで求めるというのは無理があろうかと思っております。いろいろなものを複合的にやることによって結果を出していきたいと考えているということであります。

Q

 平成23年度にスタートする事業について、それぞれの事業ごとの(CO2の)削減効果が分かるのは具体的には早くていつごろになるのか。

村井知事

 それぞれの事業ごとの削減(効果)というのは出しますか。

環境政策課

 はい。出す予定でございます。

村井知事

 こういう形になりそうだというのは、もう間もなく出せますね。

環境政策課

 はい、間もなく(出せます)。

村井知事

 はい、(間もなく)出せると思います。ただ、そのとおりになるかどうかというのは後で検証してみないと分からないと(いうことでございます)。ただ、事業ごとにだいたいこれぐらいの効果があるということは皆さまにお示しできるかと思っております。もう少しお時間を下さい。

仙台厚生病院の医学部新設構想について

Q

 県では今、宮城県医師育成機構を設立ということで県内の医師の定着を進めているが、仙台厚生病院が医学部新設ということで提携先に東北福祉大学を検討している。明日(15日)にも記者への説明があるが、まずそれについての所感を聞かせてほしい。

村井知事

 今、宮城県は東北大学だけにおんぶに抱っこでお世話になっている、ご迷惑をおかけしているわけであります。そういった意味で、別の形で医師が輩出されるようなことになれば、その分、東北大学への負担が軽くなるだろうと思っておりまして、宮城県としては大変望ましい姿だと思っております。

Q

 数ある大学の中で、東北福祉大学を提携先として検討している点についてはいかがか。

村井知事

 これは私どもが指導してやるものではありませんので、病院側と大学側でベストなマッチングをすればよろしいかと思っております。

Q

 この件について県としてのかかわりは特にないのか。

村井知事

 今のところは特にありません。今後出てくるかもしれませんけれども、今のところは全くありません。

Q

 県内に医学生が単純に増えるが、仙台厚生病院に今後アプローチをして、(医師の)県内への定着を進める検討についてはいかがか。

村井知事

 現時点においてはまだ構想が出た段階でございますので、今後具体的に医学部が作れそうだという話になってくれば、当然ですけれども、そういった話し合いを進めていくことになろうかと思っております。

 先ほどのご質問で特にかかわりはないと言いましたが、全く傍観者であることはよくないと思っておりまして、宮城県にとっても、市町村にとっても必要なものだと思っておりますので、国への働きかけといったようなことを私どももしっかりと取り組んでいかなければならないものだと思っております。全くの門外漢として傍観をしているつもりはないということであります。ただ、医学部を作る際に何らかの協力関係をどう結ぶのかというようなことについては、全く未定であるととらえていただければと思います。

Q

 今の話だと構想の段階なのでとりあえず様子見という感じだが、その前の説明の中で別の形で医師が供給できればいいという考えも示している。国としてはまだ医学部の新設について明確なものは出していないことについて、どのように考えるか。

 さらに、仙台厚生病院が示している理念がもしそのままいくとすれば、東北(地方)全部に対して医師を供給するようなシステムを作りたいという考えを示しているが、もし国に何らかの働きかけをしていくようになれば宮城県単独という話ではなく、北海道東北知事会などの枠組みも使って働きかけていくのか。その際はたぶん知事が音頭を取るようになると思うが、先々の取り組みについて、2点伺いたい。

村井知事

 国の動きが非常に遅いというのは私も感じております。医師が足りない、特に自治体病院の医師が不足をしております。また、既存の開業医も、当然ですがお年を召されるドクターもおられるわけでございますので、やはり地域医療が疲弊している現状を踏まえますと、医師の数を増やすという方向に進むべきであろうかと私は思っております。いろいろな施策を国としても考えておりますが、医師の数を増やすことが私は一番近道であろうかと思っておりますので、ぜひその方向で国として検討していただければと思っております。これは宮城県というよりも国全体でというとらえ方をしていただければと思います。

 それから、東北全体でというようなお話がありました。これは宮城県だけの問題ではなくて、東北全体みんな同じ問題を抱えておりますので、将来的にはいろいろ協議をしていかなければならないと思いますが、宮城県にだけ作るので東北6県で協力してくれというとなかなか協力は得られないと思います。東北全体で、日本全体で、医学部新設をする方向で認めてはどうだろうか、もっと緩和したらどうだろうかというような働きかけをしていかなければならないと思っております。東北で宮城県にだけ医学部を作るので協力してくれと言われても、それはなかなかほかの知事さんも「はい、分かりました」とはいかないでしょうから、東北全体で医学部をほかのところにも作りたいところは作れるような環境をぜひやっていこうというような働きかけをしていくことになろうと思います。その際は、皆同じ問題意識を持っていますので、私が音頭を取るのがよいのか、ほかの知事さんからそういう提案があって、それに私も賛意を示した方がいいのかということは検討してまいりたいと思います。

緊急雇用経済対策について

Q

 午前中の緊急雇用経済対策の会議だが、もしよければ中身を教えてほしい。

村井知事

 内容は、今年度もう既にやっている事業について、今日(14日議会に)提案いたしますが、補正予算で(約)30億円を掲げております。それで、平成23年度の新年度予算で2千億円強の予算を計上しておりまして、その事業内容について今日(14日)、部局横断で緊急雇用(経済対策)関係だけをまとめて説明したということでありまして、内容についてはもう既に皆さまに説明をした資料の内容のとおりでございます。それをまとめたということであります。もし詳しいことを知りたい場合は、企画総務課の方に問い合わせていただけましたら教えることはできるかと思います。特にあらためて新しいことということは一切ありません。

Q

 目玉となるようなものが新しく出たということはないのか。

村井知事

 もう既に皆さんに発表している内容のものを、あらためて今日(14日)議会で諮りますので、こういうもので特に非常に重要なものでありますので、ぜひ部局横断で協力してやっていただきたいということを徹底したということであります。

Q

 もう間もなく卒業の時期だが、相変わらずの厳しい雇用環境が続いている。知事も何度も言っているが、あらためて現状の雇用環境についてどういう認識を持っているか教えてほしい。

村井知事

 私は大変厳しいという認識を持っております。厳しい中にも明るい展望が見えて厳しいのか、明るい展望が見えないまま厳しいのか。真っ暗のトンネルの中にいながらにして出口が見えないのかと、明かりが少しでも見えながらトンネルの中にいるのかということでは心理的に違うと思うんですが、今の状況は明かりがなかなか見えない、国全体で見えない(と思っております)。宮城県は多少(雇用環境が)いいんですけれども、しかし、今働きたいという人たちをすべて吸収するだけの明かりにはなっていないということだと思っておりまして、そういう意味では大変大きな危機感を持っております。財源を有効に活用して、市町村とも国とも協力しながら、一人でも雇用を確保できるように努力をしてまいりたいと思っております。

菅内閣の支持率について

Q

 本社(共同通信社)が実施した世論調査で菅内閣の支持率が20%を切った。所感を伺いたい。

村井知事

 私は仕事柄いろいろな県民の方に会います。また、よくタクシーを使うんですが、タクシーの運転手さんともよく話します。要は本当に不特定多数のいろいろな人と会って話をするんですが、一様に厳しいご意見の方が多いですね。そういう意味では、この数字は国民の皆さまの支持率をストレートにあらわしている数字だなという気が私はしております。期待をしていただけにちょっと落胆も大きいというふうにとらえております。

Q

 1月の内閣改造のときには(菅内閣の支持率が)30%ぐらいまでいったが、そこからまた10%以上落ちた。その一番の原因はどういうところだと見ているか。

村井知事

 いろいろあるでしょうけれども、政治のエネルギーが外に向かわずに何か内に向かっているような気がしますよね。もっと外に向かってこの国を前に進めてほしいという思いをみんな持っているんですけれども、残念ながら国を前にじゃなくて、民主党の中の内輪もめに終始しているような、エネルギーが内に向かっているような、そういう印象を受けます。そこから支持率が下がり、そして、衆(議院)参(議院)がねじれている、衆議院でも(議席の)3分の2を持っていないというようなことで足踏みをずっとしていて先が見えない。それに対してやはり失望をしてしまっているのではないかなと思います。

高卒者のための企業への奨励金について

Q

 去年(昨年度)は高校生の就職のために企業への奨励金があったが、今年(今年度)は考えているのか。

村井知事

 考えておりません。あれは1年限りというお約束でやりましたし、今年(度)は制度融資で非常に優遇策を出しましたので、それを活用していただきたいということであります。またこの(奨励金という)施策をやりますと、一時的な効果はあるんですけれども、当然来年度また採用控えというようなことも考えられます。やはりなるべく前倒しで採用していただけるようにしていくということが重要でございますので、今年度はもうやらないということにしております。

食料自給率の考え方について

Q

 知事の公約に食料自給率を85%にしようと掲げてあったのを、宮城の将来ビジョン第2期行動計画には数値目標として掲げないことに軌道修正した。なぜそういうことに至ったのか伺いたい。

村井知事

 今回議会で質問されたら答弁しようと思っておりましたけれども、食料自給率を上げるということは大変重要でございまして、今でも県内でとれたもの、作ったものをみんなで食べてできるだけ地産地消を進めていこう、これはもう何ら変わりはないわけであります。

 しかしながら、ある県議会議員さんから指摘をされたんですけれども、食料自給率というのはあくまでもカロリーベースです。従って、食料自給率を上げようとすれば、カロリーの高いものをたくさん作ってくださいと言わなければならないということですね。一番カロリーの高いのは米に代表するように穀物です。ところが、残念ながら穀物の価格、特に米の価格は右肩下がりで下がっておりまして、上がる傾向はなかなかない。国は減反をしろと言っておりまして、それに協力をしなければならない。そうしますと矛盾しております。

 また、県は、園芸だとか畜産、こういったようなものを振興しようとしておりまして、米と園芸と畜産をバランスよくすることによって農業産出額を上げようとしております。これは富県戦略にも一致しておりまして、農業産出額を上げることによって農家所得が上がり、後継者が育ち、休耕田が減るというプラスの循環に持っていこうとしているわけです。例えば、花きですね。花を作ればカロリーはゼロです、食べないですから。また、野菜、果物、こういったようなものは非常にカロリーが低いものが多いものですから、付加価値、値段は高いんですけれどもカロリーが低いというようなものを作ってくださいということを県は奨励しているわけですね。そうすると、言っていることとやっていることがばらばら、二律背反するということでありまして、それを県議会議員の方から指摘をされました。

 もっともだなと思いまして、後継者を育成するということを考えたならば、農業産出額を上げる、農家所得を上げていくということにやはり最大限精力を注ぐべきであり、それが富県戦略の一助にもなるだろうと(考えております)。その上で地産地消をし、県内でとれたもの、県内で作ったものをできるだけ食べるというようなことを奨励していこうと(思っております)。その結果、食料自給率がカロリーベースでやや下がることになったとしても、それは結果として休耕田が減れば宮城県にとってプラスになるだろうと方向変換したということであります。言い訳をしないで素直にマニフェスト(政権公約)を変更するということを県民の皆さまにお伝えしたいと思っております。

Q

 宮城に限らず国全体が食料自給率を上げようということでスローガンのようになっているが、知事の話を聞くと、カロリーベースの食料自給率という数値、指標自体がどうなのかと思うが、その点はいかがか。

村井知事

 それはいろいろ意見がございます。食料自給率の出し方はもう皆さんご存じだと思います。食卓に料理が出て、日本でとれたものがここにあったと(します)。そして外国から輸入したものがここにあったとして、また、食べなかったものがこうあったとします。これ(日本でとれたもの)のカロリー(足す)これ(外国から輸入したもの)のカロリー(足す)残飯のカロリー分の日本でとれて食べたもののカロリーという計算をするんですね。(これが)食料自給率の出し方ですね。

 そうすると、外国から一切物が入ってこなくなったら、海外からとれたものはゼロになる、海外から食卓に並ぶものはゼロになりますね。食べるものがありませんから残飯もゼロになるということになると、日本でとれたもののカロリー分の日本でとれたもののカロリーになりますから、外国から一切物が入ってこなくなってくると食料自給率が100になるというような計算方法なんですよ。ですから、それはおかしいんじゃないかと(いう意見がございます)。それで今言ったように、野菜だとか果物、こういったようなものは非常にカロリーが低く計算をされてしまいます。また、ニワトリが食べる飼料が海外から輸入されていたら、卵などもカロリーがゼロと計算されてしまうというようなことで、本当にカロリーベースの食料自給率の出し方でいいのだろうかというような議論はございます。

 まして、日本は原油をほぼ100%海外からの輸入に依存しておりまして、仮に海外との貿易が一切なくなった場合、食料が入ってこないということは当然原油も入ってこないということになります。原油が入ってこなければトラクターを動かすことができず、またハウス野菜を育てることもできないということですので、結局、幾ら食料自給率を上げたとしても、鎖国をしてしまい原油が入ってこなくなってくると、結局ほとんど農作物は作れなくなってしまいます。ベースとして海外との貿易を断絶するなんていうことはもうこの日本の場合、経済としてあり得ないのだから、食料自給率にこだわるのはおかしいんじゃないかという議論もございます。

 しかしですね、議論はあるんですけれども、やはり国内でできるだけ自分たちが食べるものを作っていくという方向は私は間違っていないと思っておりまして、いざというときのためにわれわれ国民が海外からの食物に依存しないで食べられるような組織機構はやはりしっかりとして作っていく必要があろうと思っております。その意味でも、後継者が育成できるようなシステム、つまり農家所得を上げられるようなシステムをできるだけ作っていきたいと思っているということであります。ちょっと長くなりましたけれども、私の考えを披歴させていただきました。