【概要】
(1)近年,開発途上国の貧困削減と援助企業の利益創出を両立させる新たな国際協力のあり方として,年間所得3,000ドル以下の貧困層を消費市場と捉えたBOP(Base of the Pyramid)ビジネスが欧米企業を中心に展開され,日本でも注目を集めています。
(2)BOPビジネス参入の機運が国際的に高まるなか,国際協力機構(JICA)などは,セミナーの実施や参加企業への助成制度(5000万円/1案件)を開始し,日本企業のBOPビジネス参入を促進しようとしています。
(3)このような中,本県ではマラウイ共和国(人口:約1,500万人)において,農業かんがい分野における技術協力活動の実施を通じて,現地の生活レベルの向上に貢献していくこととしています。
(4)マラウイは人口の約85%が農業従事者であるということもあり,現地に農業関連機器(簡易ポンプ)等の提供や各種慈善活動などを中心として,マラウイで展開する既参入日本企業もあります。
(5)今後「富県宮城」を目指す本県にとって,BOPビジネスは新たな国際協力として積極的に取り組んでいくことが重要ですが,本県企業が参入していくためには国際関係機関や既参入企業との連携や,展開し易い地域,参入分野の選定など,戦略的に展開していくことが必要です。
(6)このことから,今後本県が展開していくマラウイに対し,農業分野におけるBOPビジネスモデルを構築し,マラウイへのBOPビジネス参入へと繋げていき,マラウイの生活レベルの向上,参入企業の利益,本県の知名度向上というWin-Win-Winの関係構築を図っていきます。
(7)このために,JICA助成制度を活用し,マラウイへ事前調査,事業実施等を行うほか,本県派遣職員等や既参入企業と連携し,農業関連機器(簡易ポンプ)等の普及等を通じて,マラウイの農業を中心としたBOPビジネスモデルを構築します。その後,徐々にBOPビジネスに参入できる県内企業等の掘り起こしを行うほか,継続した事業実施のための支援体制を強化していきます。
【施策展開】
(1)BOPビジネスモデル構築
JICA助成制度を活用し,マラウイに既参入企業等を中心とした事前調査団を派遣し,農業分野を中心に詳細な調査を実施するとともに,現地機関(NGO,NPO,現地企業等)とネットワークの構築を図り,ビジネスモデルを構築していきます。
(2)BOPビジネスモデルの実施
・既参入企業等と連携し,マラウイの農業従事者へ,農業関連機器(簡易ポンプ)等の普及を現地に派遣した本県職員の技術指導と連動させて行っていきます。
・JICA草の根事業等と連携し,換金作物等の普及指導を行うなど,取組の重層化を図ります。
・当該ビジネスモデルに参入できる農業分野等の県内企業等の掘り起こしを行っていきます。
・JICA等と連携し,継続的に事業を実施していけるよう,県内及び現地の関係機関とのネットワークを強化し,産官一体となって支援体制を整備・強化していきます。