
県立高校のうち、全日制課程の専門学科と総合学科、定時制課程については、すでに全県一学区となっていますが、全日制課程普通科についても全県一学区となることで、住んでいる地域にかかわらず、すべての県立高校の中から自分の進路希望に応じた学校を選択することができるようになります。
通学区域(学区)は、住所によって通学できる学校を指定する制度です。
宮城県では、昭和25年に生活圏や学校数・定員、通学距離、交通網の実態などを考慮し、県立高校全日制課程普通科について、13の学区を設定しました。
その後、昭和52年には、過度な受験競争の緩和を図るなどのため、仙台学区を南北に分割するとともに、13学区を8学区に再編しました。
さらに、平成13年には、「生徒の学校選択の自由」をより拡げるという視点から、8学区を5学区にするとともに、各全日制課程普通科高校においては、定員の3パーセントまで他学区からの入学を認める「3パーセント枠」を設定し、現在に至っています(図1)。
高校に入学する生徒の学習に関する興味や関心、進路希望は多様化してきています。また、中学生や保護者の間では、「進学や就職など自分の希望に合った高校」を選ぶという意識も高くなっています(図2)。
各県立高校では、これまでも生徒の多様なニーズに応えられるよう、中高一貫教育の導入、総合学科や理数科・英語科・体育科など専門学科の設置、普通科におけるコース制や単位制の導入、大学進学達成率や就職内定率向上に向けた取り組みなど、特色ある学校づくりを行ってきました。
しかし、現在の学区では、自分の希望する普通科高校が学区外にある場合には、「3パーセント枠」という限られた範囲内でしか入ることができないため、受験をためらってしまい、結果として、自由に高校を選べないという声もあります。
このように、現在の学区には、各県立高校が生徒の多様なニーズに応えるべく特色ある学校づくりに取り組んでいる一方で、生徒の側に立ってみると、自分の進路希望に合った学校を自由に選ぶことができないという課題があります。
このような状況から、県教育委員会では、生徒一人一人が自分の進路希望や学習に関する興味・関心に合った学校を自由に選ぶことができるよう、平成22年4月の高校入学生から、県立高校全日制課程普通科の通学区域を全県一学区にすることとしました。全県一学区とする時期を平成22年4月の入学生からとするのは、中学生や保護者の皆さんに新しい制度を十分に理解していただき、広く高校の情報を集め、中学校の先生とも相談しながら進路を決定できるようにするためです。
通学区域の見直しの検討は、平成17年から始まりました。高等学校入学者選抜審議会では、通学区域の在り方について、意識調査やパブリックコメントでの県民の皆さんの意見や考え方も参考にして検討を行い、昨年11月に「通学区域を撤廃し全県一学区とすることが望ましい」とする答申を県教育委員会に提出しました。その後、県教育委員会では、県民の皆さんからの意見もいただいた上で、今年3月に、県立高校の全日制課程普通科の通学区域を全県一学区とする方針を決定しました(図3)。
| 平成17年7月12日 | 通学区域の今後の在り方について高等学校入学者選抜審議会に諮問し、同審議会内に学区制検討小委員会を設置 |
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| 平成17年11月〜平成18年2月 | 意識調査(生徒・保護者・中学校教員・県民) |
| 平成18年3月28日 | 中間報告公表(3%枠の拡大と通学区域の撤廃を両論併記) |
| 平成18年7月13日 | 答申素案公表(「通学区域を撤廃し、全県一学区とすることが望ましい」とする内容) |
| 平成18年7月〜8月 | 答申素案に対するパブリックコメント実施 |
| 平成18年11月20日 | 答申(「通学区域を撤廃し、全県一学区とすることが望ましい」とする内容) |
| 平成19年1月14日・21日 | 県民意見聴取会(大河原・仙台・大崎・石巻の4会場) |
| 平成19年3月28日 | 県教育委員会で「全県一学区」、「実施時期」及び「全県一学区に伴う対応策」を内容とする「県立高等学校通学区域見直し方針」を決定 |
通学区域の見直しについては、県民の皆さんからさまざまな意見が寄せられました。
その中で最も心配されているのは、「全県一学区となることによって、特定の地域や学校に志願者が集中するのではないか」ということです。これについては、多様化する生徒の進路希望や学習に関する興味・関心に応えるべく、これまで以上に各県立高校が特色ある学校づくりに一層力を入れていくなど(図4)、特定の地域や学校に志願者が集中しないよう取り組みを行っていきます。
また、各県立高校では、すでにホームページやオープンキャンパスなどを通じて、中学生や保護者の皆さんに高校のことをお知らせしていますが、平成20年度には、県立高校合同相談会を開催するなど、全県一学区に向けて、高校についての情報をさまざまな形で発信していくこととしています。学校を選択する際には、これらの情報をぜひ活用していただきたいと考えています。
| ■学校独自の企画による特色ある学校づくりを推進します |
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| 仙台第一高校、泉館山高校、宮城広瀬高校、水産高校、中新田高校、松山高校、鹿島台商業高校、迫桜高校 |
| ■各地域の進路指導の拠点校として大学進学達成率の向上をめざします |
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| 石巻高校、石巻好文館高校、古川高校、古川黎明高校、気仙沼高校、白石高校、白石女子高校、角田高校、佐沼高校、築館高校、岩ヶ崎高校 |
| ■職業観、勤労観を育み、就職の内定率向上をめざします |
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| 飯野川高校、河南高校、塩釜女子高校、名取高校、岩出山高校、田尻高校、柴田農林高校、柴田農林高校川崎校、伊具高校、亘理高校、松島高校、南郷高校、女川高校、登米高校、本吉響高校 |
■このほかの学校でも上記のような取り組みを含め、各学校ごとにさまざまな特色ある学校づくりを行っています
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