
私たちが生涯にわたって心身ともに健康でいきいきとした生活を送るためには、健全な食生活を実践していくことが必要です。
県では、昨年11月に「宮城県食育推進プラン」を策定し、健全な食生活を実践する上での基礎となる食に関する知識や食を選択する力を育てる「食育」の取り組みを推進していきます。
平成17年度に県内(仙台市を除く)で実施した調査では、朝食の欠食者の割合は、男女とも20〜30歳代で高く、年代が進むとともに低くなっています(図1)。また、児童を対象とした調査(※1)では、「全く、または、ほとんどとらない」、「とらないことが多い」と回答した割合は、小学5年生が4.4%、中学2年生が7.0%となっていて、学年が進むと増加する傾向にあります
朝食の欠食は、栄養のバランスが偏る要因となるだけでなく、午前中のエネルギー補給が不十分となり、集中力を欠いたり体調が悪くなったりするなどの問題も指摘されています。また、毎日朝食を食べる子どもほど、ペーパーテストの得点が高い傾向があるというデータもあります(図2)
※1 平成17年度宮城県学習意識調査

子どもは、家族一緒に食卓を囲んだ楽しい雰囲気で食事をとることで食に関する知識やマナーを身につけたり食べることの楽しさを覚えたりしていきます。また、親は、食事中の会話などを通して子どもの健康状態や精神状態などを把握することができます。
しかし、近年、核家族化や社会環境の変化、ライフスタイルの多様化などにより、家族が同じリズムで生活することが難しくなってきています。これに伴い、家族そろって食事をする機会が減り、一人で食事をとる「孤食」が増えています。
全国的にみると、朝食を子どもだけで食べる割合は、平成17年度の調査(※2)では、半数を超えています。また、夕食についても、家族そろって食べる割合は年々減少しています(図3)。
※2 文部科学省「義務教育に関する意識調査」
私たちが生涯にわたって健康でいきいきとした生活を送るためには、栄養のバランスがとれた食事を規則正しくとるなど、健全な食生活を実践していくことが欠かせません。
このような食生活を実践していく上での基礎となる食に関する知識や食を選択する力を育むための取り組みが「食育」です。食育は、各世代に応じて取り組むことが必要ですが、基本的な食習慣を身につける乳幼児期から学童期、食生活が乱れやすくなる思春期までが生涯にわたる食育の基礎となる重要な時期です。また、家庭だけでなく学校や地域などでも、子どもたちが食に関する知識を学んだり食への関心を高めたりできるような取り組みを推進していくことが求められています。
このような背景から、平成17年7月に「食育基本法」が施行されました。県では、宮城の恵まれた食材と環境を生かした食育を推進するための指針として「宮城県食育推進プラン」を昨年11月に策定しました。
プランでは、健康づくり、五感を磨く食育、地産地消など五つの重点施策に取り組むこととしています。また、県民の皆さんが効果的に食育に取り組むことができるよう、各世代の特徴を踏まえ、世代ごとに家庭や学校、地域での取り組みのポイントを示しています。
食育は家庭を中心に県民の皆さん一人一人が主体的に取り組むことが基本ですが、学校や地域、関係団体などがお互いに連携・協力することで食育を効果的に推進することができます。このため、毎年11月を「みやぎ食育推進月間」と定め、関係機関・団体が連携し、集中的に啓発活動を実施していくほか、食育に取り組むボランティアや地域での実践の中心となる食育コーディネーターの育成などにも取り組んでいくこととしています。
プランの詳細は、ホームページをご覧ください。
「宮城県食育推進プラン」のホームページ
http://www.pref.miyagi.jp/kentai/syokuiku/miyagisuishinkeikaku.htm
県では、プランのもと、食育を県民運動として展開し、県民の皆さん一人一人の食育の意識と機運を高めていきたいと考えています。
宮城は多彩で豊かな食材に恵まれていて、その生産現場を身近に見ることができる恵まれた環境にあります。このような好条件を生かし、県内では「作物を育てる」 「料理をつくる」「楽しく食べる」など、みやぎの食を通して実感・体感するさまざまな活動が実施されています。
皆さんがお住まいの地域でこのような活動が行われるときは、ぜひ積極的に参加していただき、食育の機運を盛り上げていただくようお願いします。
お問い合わせ
健康対策課
TEL 022(211)2637
http://www.pref.miyagi.jp/kentai/
宮城県食育推進会議会長
宮城学院女子大学 学芸学部
食品栄養学科
平本 福子 教授
私たちの食環境は昭和30年代から50年代の経済の高度成長とともに大きく変化しました。食品産業や流通が発展し、食物の生産の場と食卓が遠くなりました。また、家族構成や働き方が変わったことなどにより、家族そろって食事をする機会が減りました。
このような食生活の変化は私たちの身体を変え、生活習慣病の増加につながっていることは皆さんご存じのことと思います。また、食事は私たちの心のありようにもかかわっていますが、ストレスが多い暮らしのなかで、食事がほっとするひとときになっていない人も少なくありません。
これらの蓄積された「食」の課題を“なんとかしなくては”と立ち上がったのが「食育」の動きです。ですから、私たちは先に述べたような食環境の変化と上手につきあっていくことが求められています。加工食品や外食が増え、食生活が画一化するなか、我が家らしい食事を大切にすることも大切です。私たちの日常の食は家庭が基本です。宮城県食育推進プランでは、家庭での食を支えていくための学校や地域の役割をあげています。県内の学校や地域でさまざまな体験を通した食育の活動が行われているので参加してみてはいかがでしょうか。「食」をきっかけにして、暮らしや家族を振り返る機会になるといいですね。

人形を使って望ましい食生活を指導
食育教室「旬を食べチャオ」(亘理町)

学校給食に地域の食材を使用
(大崎市田尻学校給食センター)


親子で考えるごはん教室
(宮城米消費拡大推進連絡協議会)
