■村井知事
おはようございます。1点、わたしからお話をさせていただきます。
平成20年度分の国直轄事業負担金につきまして、先月末に国から情報開示がございましたが、
その内容を精査し、先週末、6月5日金曜日に全国知事会に、内容に関する意見を取りまとめて報告しておりますので、
その内容についてご説明いたします。
まず、全体的な受け止め方としましては、今回このような形で情報開示があったこと自体は、
従来と比較して一歩前進と受け止めております。
しかしながら、細かい点を見ますと、まだよく分からない点がありますので、
今後とも国に説明を求めてまいりたいと考えております。
また、今回の情報開示によって、国と地方の負担の範囲についても、検討を要する点が見えてまいりましたので、
今後、全国知事会を通じて問題点を検討してまいりたいと考えております。
具体的な内容についてでありますが、国土交通省関係と農林水産省関係がありますので、分けてお話いたします。
まず、国土交通省関係では5つの点を指摘しております。
まず一つ目は、退職手当などは、国が本来負担すべき性質のものであり、検討を要するということ。
二つ目、人件費について、補助事業と直轄事業で対象が異なっていること。
三つ目、営繕宿舎費について、直轄事業では職員宿舎も対象となっていること。
四つ目、国有資産等所在市町村交付金の実際の対象施設が不明であること。
五つ目、河川の管理業務等委託費の使途が明らかでないことであります。
農林水産省関係につきましては、2点指摘しております。
1点目は、国営土地改良事業の平成10年度以前の採択地区の情報提示について、
二つ目は、職員基本給などについて、対象となる職員と実施地区とのかかわりについてでございます。
その他、地方整備局、農政局の経費について、他県との配分についてバランスがとれているのかどうか、
また、工事雑費の使途などが不明であることについて指摘しております。
今後の予定ですが、全国知事会では、各県の意見を取りまとめて、
「負担金の対象範囲の基準」作りを進める予定となっておりますので、
宮城県としてもこうした知事会の対応方針と歩調を合わせて対応してまいりたいと考えております。
◆Q
資料を見ると、結構、確認を要する点や検討を要する点が挙げられているが、
この(2)(負担金の範囲の考え方や対象経費など具体的な内容)について、全体としてどのような感想か。
■村井知事
先ほどお話しいたしましたとおり、情報提示がなされたことは評価していいのではないかと考えております。
ただ、ここに書いていますように、まだいくつか十分でない部分がございますので、
これについてはさらに情報提示を求めていきたいと考えております。
また、何といいましても宮城県単独でこれを決めることではありませんので、
他県との比較なども宮城県ではできませんから、こういったようなものを知事会と歩調を合わせてしっかりやりながら、
知事会として対応方針を定めたならば、それに歩調を合わせたいと考えているということであります。
◆Q
「検討を要する」点と「確認を要する」点が分かれており、「検討を要する」点は退職金と営繕宿舎費になっているが、
これはやはり国が持つべきだという基本姿勢なのか。
■村井知事
そうですね。退職手当、それから営繕宿舎費につきましては、
地方が本当に負担すべき性質のものなのかどうかということをしっかりと検討し、
是正を求めていってもいいのではないかと考えているということであります。
一方、「確認を要する」というのは、まだ詳細が不明確でありますので、
さらに詳細な内容について求めていくということであります。
◆Q
(文章の)最後で、「検討を要する」と締めくくられているものについては、国が負担すべきで、
是正を求めていってもいいのではないかと、宮城県として判断したという理解でいいのか。
■村井知事
そうですね。
◆Q
「確認を要する」というのは、今後もう少し詳しく調べなければいけないということで、
それに対する判断をしたわけではないということか。
■村井知事
はい、そうです。
◆Q
営繕宿舎費の職員宿舎は、なぜ国が負担すべきだという判断に至ったのか。
■土木総務課
その宿舎が、すべて直轄事業に関連しているものかどうかという確認が必要だということでございます。
◆Q
「確認を要する」ということではなく、「検討を要する」ということは、
もう国が持つべきだというふうな最終判断に至ったと思うが、それは、その確認のレベルをもう超えている段階か。
■村井知事
営繕宿舎費について、直轄事業にかかわっていない部分があるのではないかというご指摘もありましたので、
そういった部分についてまで直轄事業に含めて県に負担を求めるというのは、筋が通らないということです。
それについては、やはり国が責任を持って対応すべきだということであります。
◆Q
これだけ全国で話題になっている情報開示について、
出てきた段階でさらに確認を要するような回答をしてきた国土交通省と農林水産省だが、国の姿勢についてどのように感じるか。
■村井知事
限られた時間の中で最大限努力したものというふうには思います。
ただ、決して情報を小出しにしようというつもりはなかったのだと思うのですが、
時間等の問題もあって、これが現時点においてぎりぎりだったのではないかというふうに、
わたしとしてはいい方向でとらえております。不十分な点があれば、さらに開示したいというお答えでありましたので、
必要なものについては、また求めていくということであります。
◆Q
資料の(2)のイ(港湾関係の「50万円以上の備品購入費」について確認を要する)だが、六つ項目が載っているが、いかがか。
■村井知事
この50万円以上の備品購入費については、もう詳細が出てきております。これは削除してください。
失礼しました。六つ目の「港湾関係の50万円以上の備品購入費について確認を要する」と書いていますが、
これについては詳細が出てきたということで報告を受けておりますので、わたしは発表しませんでした。
◆Q
特に不明朗なものなどはなかったのか。
■村井知事
はい、そういうふうにとらえております。
◆Q
同様に、ロ(農林水産省分)とハ(その他)については、それぞれ二つと三つの項目ということでいいのか。
■村井知事
結構です。ハ(その他)については共通している部分があるということです。
◆Q
調べる基準等によって、ほかの県が出してきたものと宮城県が出してきたものは多分違うと思うが、
そうすると、宮城県が指摘したものが全国知事会でどこまでほかと擦り合わせができるかという問題が出てくると思う。
宮城県が指摘したものが、知事会で全部取り上げられるのか、あるいは取り上げられなかった場合にはどう対応していくのか。
■村井知事
それは当然あると思います。宮城県で気が付かなかった部分を指摘している部分もあるでしょうし、
逆に、宮城県で気が付いて、他の都道府県で気が付かなかった分というのもあると思いますので、
それを調整する機能が知事会にあるということです。
いろいろな意見が出てくると思いますので、まずは全国知事会から出てきたものをわたしの方で見て、
また修正してもらう部分があれば、それに対して宮城県として意見を申し上げていくということになります。
恐らく、どの都道府県も同じような意見だと思いますけれどもね。そんなに大きな違いはないと思います。
◆Q
知事会としていつごろまでに国に言っていくのか。
■政策課
6月中(に取りまとめる)ということで聞いております。
◆Q
検討を要するとした項目は、金額的には幾らぐらいになるのか。
■土木総務課
すみません、ちょっと(分かりません)。
■村井知事
では、後で投げ込み(資料提供)します。
◆Q
本来県が負担すべきものではないという判断に至った場合は、知事会と歩調を合わせることも必要だろうけれども、
県としては返還を求めることになるのか。
■村井知事
今後、支払うかどうかという問題ですね。
◆Q
支払いを拒否する可能性もあるということか。
■村井知事
知事会として歩調を合わせてですね。
先ほどの営繕宿舎費について、もう少し付言いたしますと、
補助事業の場合に認められるものは工事の執行に必要な現場事務所や仮設宿舎等となっておりますが、
今回の内訳では職員宿舎が直轄事業負担金の対象になっているなど、
国と地方の負担の考え方を今後きちんと検討すべきだと考えたということであります。
要は、県の場合に補助事業でいただけるものという基準と、
今回、国から直轄事業負担金として出しなさいといったものの対象とが、
少しずれがあるような気がするということです。おかしいのではないでしょうかと言っているということですね。
◆Q
そういった観点から言うと、補助事業で認められていなくて直轄事業負担金に含まれていたものやその逆というのは、
この中にあるか。例えば、退職金は補助事業で県も国にもらっているのか。
■村井知事
補助事業としてはもらえませんよね。
◆Q
もらってはいないのか。
■村井知事
もらっていないですね。
◆Q
退職金はないのか。
■村井知事
ないですね。
◆Q
例えば、補助事業でも人件費はもらっているのか。
■村井知事
はい。
◆Q
児童手当はどうか。
■村井知事
児童手当は一部(もらっています)。
◆Q
6月14日で岩手・宮城内陸地震から1年がたち、今日(6月8日)から白糸の滝付近での捜索が再開された。
ただ、復旧が進んでいない部分もあるが、1年間たっての所感からまず伺いたい。
■村井知事
本当に月日のたつのは早いもので、間もなく1年になります。
今度の日曜日(6月14日)がちょうど1年ということで、わたしも栗原の方に訪れる予定としております。
まずは行方不明の方たちの捜索についてですが、今2カ所で捜索が始まっております。
一日も早く行方不明の方が発見されることを祈っております。
復旧・復興につきましては、県としてできることを最大限やっているつもりでございます。
まだご自宅に戻れない方もおられますので、そういった方たちが戻れるように、
国のご協力も得ながら、また栗原市と協議しながらしっかりと対応してまいりたいと思います。
事業の進ちょくにつきましては、順調に行っているものととらえております。
◆Q
現場で取材していると、なかなか観光客が戻らないとか、特に農業で生業支援が不十分だという声も聞く。
県として、現場でどのような課題が上がっているかという把握や、それに対する対応は今後どのようにしていくのか。
■村井知事
地方振興事務所等が栗原市の窓口になりまして、直接、県民の皆さんの意見や栗原市の意見を吸い上げておりまして、
できるものから取り組んでいるつもりであります。
観光につきましては、まだ、観光地、栗駒の方に人が入れないような状況でございますので、
もうしばらくご辛抱いただきたいと思います。ぜひお客さんが戻れるように県もバックアップをしていこうと思います。
また、農業を含め、生活支援については、これは栗原市の考え方をやはり優先しなければいけませんので、
栗原市と協議をし、県として協力できることがあれば積極的に協力をしてまいるという姿勢で臨んでおります。
◆Q
宮城県沖地震が必ず起こると言われている中で、
今回の地震から得た教訓を生かしていく体制作りが今後必要になってくると思うが、
現段階で産官学の連携を取るなど、そういった体制作りを今回の地震を機に作っていく考えはないか。
■村井知事
必要なことだと思います。これはちょうど1年だからやるということでなくて、地震直後から、
復旧対策がちょっと落ちついてから、もう直ちにそのようなものに着手しておりまして、
今年度の新年度予算でも、例えば情報が途絶したというような教訓から衛星電話を購入するということにしました。
しかし、電気が取れなかったら困るというようなことで、車のバッテリーから取れるような工夫もしております。
そのように、一つ一つ反省点を洗い出して、それに対応するということにしております。
各部局で昨年の地震の反省をしっかりと記録を作っておりますので、
もし機会があればそういったようなものも見ていただくと大変ありがたいと思います。
◆Q
それは何か記録集のような形なのか。
■村井知事
はい、部局でしっかり作っております。記録集というほどではないのですが、担当が1年2年で代わっていきますので、
要は、担当が代わっても、そういったようなものがちゃんと次の人につながっていくように、
各部局でしっかりと記録にとどめております。
◆Q
復旧について、県の持ち出し額が120億円となっているが、県の財政状況からすると少なくない額である。
知事の決意として、あらためてこの120億円の持ち出しについて伺いたい。
■村井知事
非常に厳しい状況ではありますけれども、必要な経費は投じていかなければならないと考えておりまして、
まずは、被災者の皆さんが、震災前と同じ生活に戻れるように努力してまいろうと思っています。
まだまだ十分でないかもしれませんけれども、限られた財源を最大限有効に活用しておりますので、
ぜひその点についてはご理解をいただきたいと思います。
◆Q
今日(6月8日)、緊急雇用経済対策本部会議が行われたが、県で今の雇用情勢をどのように考えているか。
■村井知事
非常に厳しいです。今日(6月8日)報告のあった中で、有効求人倍率が0.39。
0.3倍台になりましたのは43年ぶりだという報告がありました。そこまで今、雇用状況が悪くなっております。
景気は底を打ったような感じはしておりまして、前年と比べますと、
まだ70%とか60%ぐらいのところが多いんですけれども、しかしそうであったとしても、
一時は30%ぐらいまで落ちたところもございますので、そういった意味では、
悪いなりに、少しずつ回復基調にあるというふうには見ておりますが、
やはり早く元の状態に戻さなければならないと非常に危機感を抱いております。
若い人たちが、なかなか就職のできない状況になっていますので、
何としても雇用を回復するように努力してまいりたいと思います。
(注)知事の発言において、有効求人倍率を「0.38」から「0.39」に訂正しています。
◆Q
追加雇用経済対策の方は明日(6月9日)会見があるが、現段階で知事から話せることはあるか。
■村井知事
明日(6月9日)午後から話します。まだ議員の皆さんにも説明しておりませんので、
大変申し訳ないのですが、明日(6月9日)まで待っていただければと思います。
◆Q
経済対策は国の補正予算で出ており、結局それは将来への借金であって、100年に一度といっても、
借金を積み重ねていって、今は潤うかもしれないが、長い目で見たときに果たしてどうかということだと思うが、
その辺の知事としての考えを伺いたい。
■村井知事
もちろんその危惧(きぐ)はございます。今回の国の補正予算の特徴は、自治体にはほとんど負担を求めていないんです。
従来の景気対策は、応分の負担を自治体にも求めておりましたけれども、
どの自治体ももう一般財源が底をついて、もうありません。
従って、お手伝いしようと思ってもお手伝いできるような体力のある自治体はございませんので、
国が全部ではありませんけれども、ほぼ丸抱えと言っていいと思うのですが、
その状態で景気対策を打っているということであります。
その分、国の借金が一気に増えておりますので、これがいずれは後世の人に、
負担としてツケが返ってくることは間違いないと思います。
それを誰がどのように負担していくのかという、
そういったスキーム(枠組みをもった計画)まで示せば非常に分かりやすいのですが、
その点についてはどうしてもあいまいでありますので、わたしといたしましては、
できればそういったようなものもしっかりと示した上で、景気対策として財源を作り出し、
借金をしていくという方が望ましいのではないかとは考えております。
◆Q
先週の時点では、詳細が詰まっていないということだったが、
その後、宮城県への誘導策と処理費の詳細が決まっていたら伺いたい。
■村井知事
市町村との調整も終わりました。これも明日(6月9日)詳しく発表させていただければと思います。
◆Q
問題なくすべて決まったということか。
■村井知事
そうですね。何をもって問題ないのか分かりませんけれども、少なくとも調整は終わったということです。
◆Q
電気事業連合会が現実に合わせようというような形で、プルサーマル計画見直しを検討している。
東北電力女川原子力発電所にも影響してくると思うが、県のスタンスとして、どのように受け止めているか、まず伺いたい。
■村井知事
これは、計画と現実(の進ちょく状況)がかなりかけ離れておりましたので、
現実に計画を合わせるようなことを目指していると受け止めております。
月内にも検討結果をまとめて公表するということでありますが、
少なくとも宮城県においては特に大きな変化はないものと考えております。
県の姿勢も何ら変わっておりません。まずは、国がしっかりと責任を持って検証(安全審査)を行い、
そして、国と東北電力が地元の皆さんに説明し、それを県はしっかりと地元の自治体と協力し、
検証していくということであります。まだ現時点においては、受け入れるとも受け入れないとも言えないということであります。
◆Q
現実と計画が乖離(かいり)している段階で、東北電力としてはいろいろ地元に申し入れしていることにもなると思うが、
その辺の姿勢についてはいかがか。
■村井知事
今回遅れた理由は、地震の後、長期(にわたり)原発が止まったり、
あるいは、トラブルがあってなかなか思うように進まなかったというようなことがございまして、
プルサーマルの問題だけで今回のこの話が長引いたわけでは決してございませんので、
このプルサーマル計画については、
国と(東北)電力が責任を持って一つ一つ課題をクリアしながら検討していっていただければと思います。
◆Q
今回の電気事業連合会の回答の奥には、原子力発電所に対する不安が影響したのではないかという見方もあるが、
その辺についてはいかがか。
■村井知事
今回の電事連(電気事業連合会)の計画見直しについては、
わたしは、原発に対する不安が根底にあって見直したとはとらえておりません。
計画どおり事業が進ちょくせず、やはり現実に計画を合わせざるを得なくなったというところにあるのではないかと思っています。
既にプルサーマル受け入れを表明しまして、実施時期が決まっている自治体もございますので、
原発に対する不安が見直しの要因ではないと、わたしはとらえております。
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