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宮城県知事記者会見(平成21年3月16日)

【発表項目】わたしたちの森づくり事業について

■村井知事
 それでは、わたしたちの森づくり事業について二つのお知らせがございます。
 わたしたちの森づくり事業は平成18年9月11日から実施しております。事業の内容は、森づくり活動などを行う団体や企業に活動のフィールドとして県有林をお貸しし、さらに希望があれば森の命名権を100万円で譲渡しますというものです。このたび、「宮城県ENEOSの森」「MISAWAオーナーの森 宮城」に続き、3番目となる県有林の命名権譲渡が決定いたしましたので、お知らせいたします。

 命名権を譲渡いたしますのは、利府町神谷沢地内の県有林で、譲渡先は東北発電工業株式会社様です。森の名前は「とうはつの森」。東北発電の「とう」と「はつ」を取って「とうはつの森」です。野鳥や動物が好む木の実がなる広葉樹を植栽し、春にはきれいな花を、秋には紅葉を楽しむことができるなど、四季折々に風情を変える森づくりを行う計画と聞いております。

 なお、3月24日午前10時から、現地におきまして東北発電工業株式会社様の主催による「とうはつの森」オープニングセレモニーが開催されることとなっております。報道各社の皆さまにはぜひ取材をしていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 もう一つお知らせがございます。
 わたしたちの森づくり事業は、平成21年4月1日から新たな制度を追加して実施してまいります。これまでの団体や企業等が行う森づくり活動のフィールドとして県有林をお貸しするという制度はそのまま継続いたしまして、同時に、植林や間伐などの森林の整備費用の相当額で命名権を譲渡し、森林の整備は宮城県が行うという制度を追加したいと思います。今までは、ネーミングライツで、場所を県民の森と決めて命名権を譲渡し、買った人たちはそのエリアを自分たちで整備するのですが、もう一つ新たに、「お金は出しますけれども整備まではちょっと」という方のために、命名権を譲渡する、ただし整備は県がやるというものであります。この新たな制度は全国で初めての制度となります。団体や企業などの皆さまが、自ら森林整備を行うことは困難なのだけれども、森林整備に参画したいといった要望にも応えたいというものです。事業対象地は県内の各地の県有林から選定していただきます。

 団体や企業などの皆さまと宮城県による協働の森づくりを進め、二酸化炭素を吸収し、温暖化防止にも貢献する森林の整備に取り組んでまいります。平成21年4月から、これまで実施していた制度との2本立てとし、さらに充実した内容で実施してまいりますので、「とうはつの森」に続くわたしたちの森づくり事業への参画をお待ちしております。今までは県民の森だけでしたけれども、今回からは、もう一つの事業は、県内、県が持っております土地・場所はどこでも結構ですという形になります。

 なお、個人での登録も可ということでございます。(マスコミの)皆さま方でもオーケーですので、自分の名前を冠してという方がおられましたら、ぜひ手を挙げていただきたいと思います。以上です。

◆Q
 わたしたちの森づくり事業を県民の森だけではなくいろいろなところに広げるのは、そういう要望があったり、あるいは環境に関する狙いがあってのことなのか、始めた経緯について伺いたい。

■村井知事
 先ほども説明しましたけれども、今までは、県民の森というエリアを限定しておりました。そして、お金を出していただき、同時に整備もしていただくということでやっておりましたけれども、やはり県民の方、あるいは企業の方で、お金は協力できても自分で山に入っていって森林を整備するのは、お年を召されて難しい、あるいは社員の数が少なくて難しいという方もおられましたので、そういう方たちのニーズに応えるべきであろうということで新たな制度を作ったということです。

 自分たちで整備するとなると、やはりエリアをある程度決めなければいけませんでしたので、県民の森という場所にしましたけれども、宮城県は森が多い、林が多いということで、いろいろな県有林を整備しておりますから、名前をお貸しして、そしてお金をいただく方に対しては、県が整備しておりますエリアならどこでも結構ですという形にさせていただいたということです。

 やはり環境問題に対する意識が非常に高まっておりますので、県民の皆さんが何らかの形で環境整備に、温暖化防止対策に貢献していただく機会をぜひ作りたいというような趣旨で設けた制度です。

 訂正します。先ほど、森づくり事業の命名権は、個人でも応募できますと言ったのですが、企業、団体です。ごめんなさい。われこそはと思った人がいたかもしれませんけれども、皆さんにはその資格はありませんでした。皆さんの会社はオーケーですので。訂正しておきます。

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WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本対キューバ戦について

◆Q
 今朝(3月16日)、WBCの日本対キューバ戦が行われ日本が快勝した。楽天の岩隈投手も登板し勝利に貢献したが、試合は見たか。

■村井知事
 私、昨日ちょっと東京の方におりましたので、残念ながら試合を見ることはできなかったのですけれども、本当にうれしく思いました。特にキューバは非常に強いということで、予選を1位で勝ち上がってきたチームですので、完封で圧勝するということは、なかなか専門家の人たちもそういう予測をされておりませんでしたから、大変心配しておりました。やはり世界ナンバーワンと言われるチームに快勝したということで、選手の皆さんは自信をつけたと思います。次の試合以降もぜひ頑張っていただきたいと思います。

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県の中期的財政見通しについて

◆Q
 3月13日に中期的な財政見通しが県議会の総務企画常任委員会に出され、今後5年間の試算が出た。2011年度から財政再生団体に転落する恐れがあるということで、この根拠は財政4指標の実質赤字比率が転落ラインをオーバーしていることだと思うが、この試算を受けてまず所見を伺いたい。また、今までずっと行財政改革に取り組んできたが、さらに今後追加してやるようなことを考えているかどうか伺いたい。

■村井知事
 この指標のベースは、当然ですけれども、この不景気でありますので、非常に厳しく、国の出しております試算よりもかなり東北は厳しいだろうということで、厳しく見たということがまずあります。同時に、現状の制度をベースにして考えておりますので、例えば地方交付税の加算措置が平成22年度で廃止されるということも、当然、中に入っているということです。また、給与削減が平成22年度で終わりますので、そこで終わって、また元に戻すという前提に立っているということです。それから、社会保障費が平成22年度以降、毎年23億円から24億円ずつ増えていくわけなのですが、こういったものを加味しているということであります。従って、現状のままで国の制度が何ら変わらないと、追加的な加算措置が終わったので、「あとは県さんどうぞご自由にやりなさい」というような形で突き放されます。税収が増えない、給与カットは元に戻すということを前提にすると、当然こういうデータになってくるということです。

 従って、来年度中、できるだけ早い時期に新たな再建プログラムを策定しようと思っております。こういった最悪の状況をベースにしながら、何としても再生団体にしないために各種の対策を検討してまいりたいと思っております。

 ここまで事業を切り詰めてきており、さらに事業を切り詰めるというのは非常に難しい状況にありますので、知事会等と力を合わせて、抜本的な国の対策を求めていくということも継続してやっていかなければならないと思っております。

◆Q
 国の対策は知事会等で主張するとして、県独自の取り組みとしては、今までは事業の見直しと人件費抑制などが柱だったが、新たな取り組みとしてはいかがか。

■村井知事
 例えば借換債をさらに活用していくことで、なるべく借金(の返済)を平準化していくという努力をする。あるいは道路事業の県債の償還期間の延長をしていく。あるいは他会計資金を活用する。こういったようなものもやっていかなければならないと考えております。しかし、そのようなことをしても抜本的な対策ということにはなかなかなり得ないということであります。企業も、予定どおり立地してくれることで準備を進めているところもあれば、延期するところもあるということなのですけれども、予定どおり来てくれる企業もどのような形で操業するかというのもまだ分かりません。従って、もう少しその辺をしっかりと見ていかなければならないと思っています。

◆Q
 試算の結果、このような深刻な事態が判明したことについて、率直にどのような感想か。

■村井知事
 これは誰が考えてもあらかじめ分かっていたことであります。かなり大きな数字が出ましたのでインパクトはありましたけれども、私どもは多かれ少なかれこのような数字が出るだろうなというのは考えておりました。問題は、だからこれからどうするのだということだと思いますので、(新たな)再建プログラムの中でこの辺はしっかりと考えていきたいと思います。

◆Q
 国に求める抜本的な税制の改革というのはどういうことか。

■村井知事
 やはり今は、(税収構造が)法人税にあまりにも偏っておりまして、景気に左右されてしまうとともに、地域格差が非常に大きくなっています。従って、われわれが常に主張し、国に訴えておりますのは、地域偏在が非常に少ない地方消費税、これをさらに拡充してほしいということです。国も今、消費税を引き上げるということを議論しておりますけれども、われわれとしては、消費税の取り分を大きくしていただくと、人口にほぼ比例します(税収増を見込める)ので地域偏在もあまりなくなってくるということでありまして、この辺は知事会としても政府に要望しているところです。

◆Q
 消費税の引き上げに合わせてという考えか。

■村井知事
 私の立場からは、この社会保障費の増大等で、地方財政が破たんする直前まできておりますので、やはり消費税を上げないと、抜本的な対策にはならないだろうと思っております。

◆Q
 三位一体改革で大幅に減った地方交付税についてはいかがか。

■村井知事
 そのとおりです。地方交付税というのは、5つの税を一回国に集めて、それを地方に配分しているわけなのですけれども、これについても5兆円以上削減されたままずっと維持されておりますので、これを上げろというのではなくて、元に戻してくれと。平成15年度と同じ額に元に戻してほしいということをずっと言っております。これはもう当然の主張だと。本来、地方交付税というのはわれわれの(固有の)税だったのです。それを国が一回集めて地方偏在をなくすように均等に分けてあげますというシステムですから、もともとはわれわれの税なのです。それを一方的に減らされてしまったというのはやはり理不尽ではないかと考えておりまして、これは引き続き国に訴えかけていこうと思います。

 今回の中期財政見通しなのですが、試算1、試算2と二つ出しました。臨時財政対策債というものがその中に入っておりますが、これは今までと同じ理屈で臨時財政対策債を起債するということで組んでいます。三位一体改革のときに地方交付税が大幅に減らされて、当然、地方は財政が成り立ちません。臨時財政対策債というのは、将来、地方交付税で100%補てんしますから、どうぞとりあえず借金していていいですよといった分なのです。これを除くと、試算1、試算2、ともに元利ベースでも元金ベースでもプライマリーバランスは平成25年度まで黒字になるのです。一方、これを入れて、そのまま借金として残せば、当然、元利ベースでも元金ベースでも、大幅な赤字になってしまっているということなのです。

 何が言いたいかというと、臨時財政対策債というのは、地方交付税が従来どおり来ていれば、われわれは起債(借金)しなくてもよかった分ですので、平成15年度の状態に戻してさえいただければ、宮城県は元利ベースでも元金ベースでもプライマリーバランスが黒字になって、極めて健全な財政(運営)をしている県になっているということなのです。それ(地方一般財源)を一方的に減らされているがために、職員給与までカットしなければならないような状況に追い込まれているということですので、その辺はやはり国にはしっかりとした対応をしていただきたいと考えております。

◆Q
 新年度、人件費、職員給与をカットしたからこそ何とか予算編成できた。そういう苦しい状況を理解して組合も同意したと思う。それが、2年経過してもさらに次の年また財源不足になってしまう。また給与をカットしなければならない事態に陥る可能性が高いわけで、それはちょっと話が違うのではないかという声も出ているが、いかがか。

■村井知事
 どこかの新聞で、今年も約半分の都道府県が職員給与のカットに踏み切ったというようなことが載っておりました。これは宮城県に限らずどの都道府県も同じ状況になっているということなのです。宮城県の行政運営がミスリードしていて、その結果、ツケが職員に回っているというのではなくて、日本の地方自治体が持っている構造的な問題により、結果的にそういったところにしわ寄せが来ているということです。ですから、宮城県だけに限らずどの都道府県も同じ影響を受けているということですので、構造的な問題である以上は、今の国と地方の関係から考えると、やはり国が抜本的な対策を取らなければ、(財源不足は)もう解消できないと私は思います。

◆Q
 そうすると、国が制度を変えない限り、また職員給与を削減せざるを得ないということか。

■村井知事
 今回なぜ(給与削減期間を)2年にしたかと言いますと、国が制度を変えたとしても、その新しい制度に乗っかって地方自治体にしっかりとしたプラスの影響が出てくるまでに約2年ぐらいタイムラグがあるということです。国がわれわれの立場をしっかり考えた対策を取ったとしても2年かかります。それまでは、もうどう考えても時間的に間に合わないということで、今回、2年間、組合の方に(給与削減の)ご協力をお願いしたということです。さらに宮城県と同じような状況の自治体が増えているということですから、国は抜本的な対策を早急に考えるべきだと私は思います。

 今のご質問は、さらに続けばどうなるのだということなのですが、それは国がどう対応するのかということを見ていかなければならないので、今の時点では何とも申し上げられないということになります。

◆Q
 先ほどの消費税と法人税の交換の件だが、宮城県に誘致している企業について、1、2年後というよりは数十年後ぐらいを見て、軌道に乗った場合、逆に法人税があった方がいいのではないかという可能性もあるが、その辺はどう考えているか。

■村井知事
 決して消費税と法人税を交換しろというのではなくて、法人税はそのまま残してくれた上で地方消費税をさらに上乗せしてくれという意味です。

◆Q
 知事会などの議論を聞いていると、交換という議論の方が強いのではないか。

■村井知事
 それはそういう主張をしている知事さんもいます。

◆Q
 そうすると、宮城としては独自に、法人2税は今のままにして、消費税分をもっと地方に回してくれという主張をしたいということか。

■村井知事
 当然そうです。そうしないと地方がそれぞれ努力して頑張ろうという意識がなくなってしまいます。努力してもしなくても同じだということになるならば、地域間競争というものが起こらないと思いますので、やはり地域がそれぞれ競い合うような今の仕組みは残すべきだと思います。

◆Q
 財政再生団体という言葉は県民にとっては不安に思う非常にインパクトのある言葉だと思うが、知事から県民に対してこの件についてメッセージはあるか。

■村井知事
 やはり大変厳しい状況にあります。財政再生団体に転落いたしますと予算の編成の(裁量の)大部分が国に移ってしまいますので、当然、国は借金の返済を最優先に考えます。従って、今われわれが県独自でやっております県民に対する独自のサービスといったものが間違いなく軒並みカットされてしまいます。同時に、県民の皆さんにご負担をお願いしております受益者負担分、例えば県営住宅の家賃などといったものが値上がりするということが十分考えられるということです。従って、私どもは財政再生団体にならないように、県民の皆さんのために最大限の努力をいたしますが、このような苦しい状況で、県民の皆さんもあるところで我慢をしていただかなければいけないというところも当然出てまいりますから、それについてはぜひご理解をいただきたいと思います。

◆Q
 中期見通しが金曜日(3月13日)の総務企画常任委員会で発表され、議会でもかなり深刻に受け止められており、このぐらい深刻なデータであるならば、知事が本会議等で説明すべきではないかという反応や、財源が足りないのに今後も富県戦略を抱えてやっていけるのかという反応も出ている。県議会もこれまで予算を審議してきた当事者ではあるが、このような議会の反応に対してはいかがか。

■村井知事
 議員の皆さんがそういうふうにご心配なさるのはもっともだと思います。例年、常任委員会で出していたということで、過去の慣例に従ったわけなのですが、これほど大きなインパクトのあるものにつきましては、やはり私から直接議会に説明するということも必要であったかと思います。そういった意味では深く反省しております。

 また、富県構想の問題ですけれども、私は、こういうときだからこそ逆に宮城県を富ませることの優先順位が非常に高いと思います。県民が豊かになるしかもう助かる道はありませんで、一緒になって下り坂を転げ落ちていくよりも、苦しくても一歩一歩上り坂を上っていって、そして危険水域から脱していくということが大切だと思っております。苦しくても県を富ませるという方向については私が知事をやっている間は維持していこうと思います。

◆Q
 国の直轄事業のことで議会でも、大阪府知事のようにもう少し厳しく国に声を上げていったらいいのではないかというような話があった。大阪とはだいぶ事情も違うし、先日、新規事業化された三陸道も直轄事業でいろいろ痛しかゆしの部分もあろうかと思うが、知事としてもう少し国に積極的に発信するような考えはあるか。

■村井知事
 今回、金曜日(3月13日)に東京に行きましたけれども、国土交通省、それから農林水産省へ行ってともに大臣にお会いしました。特に農林水産省では、マグロ減船のスクラップ代について、国の負担が3分の2だけで、残りの3分の1は誰かが何とかしてくださいというような姿勢でありました。それに対しては私も相当厳しく、大臣にも水産庁長官にもお話をさせていただきました。  ただ、マスコミの前で拳を振り上げるのがいいのかどうかというのは、タイミングや様子を見ながらやっていきたいと思います。常にその姿勢がいいのかどうかというのは、私はタイミングを見るべきだと思っておりますので、その辺はお任せいただければと思います。

◆Q
 先ほど新たな再建プランと話していたが、どういう内容になるのか、今あるものとどう違うのか。

■村井知事
 これは、今やっております財政再建推進プログラムのニューバージョンを作るということです。中身についてはこれからですので、まだ何とも申し上げられません。新・財政再建推進プログラムのニューバージョンということです。だから名前がだんだんややこしくなってきます。

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県立高校共学化問題に関する教育長の給与返上について

◆Q
 小林教育長が、共学化問題で混乱のけじめをつけたいとして給与を返上することを表明した。これについて所見を伺いたい。

■村井知事
 これは私は知りませんでした。ニュース等から聞くところによると、混乱させたということで、自分として個人的にけじめをつけたいということで寄附されるということでした。私は教育長として粛々と自分のお仕事をされたと思っておりますが、個人でそう思われて寄附をするということについては何ら問題ない行為でありますので、教育長ご自身の気持ちの整理ということで理解しております。

◆Q
 その後、教育長の下に公用車を使って駆け付けて共学化見直しを訴えた梅原仙台市長が、その行為が公務でなかったとして、それにかかわった公費を返還した。この市長の行動についてはどのように思うか。

■村井知事
 これは市長がご自身で考えることでありますので、特に私からはコメントすべきものではないと考えております。市長がそう思われたのなら、それでよろしいのではないでしょうか。

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マグロ漁船減船の処理費負担に関する国への要望について

◆Q
 先週末(3月13日)、石破農林水産大臣に不要漁船処理費を国で全額出してほしいと要望したが、あらためて要望の内容と大臣からの回答をどう評価したか伺いたい。

■村井知事
 今回は、国際協定に基づきまして遠洋・近海マグロ漁船を減船するということです。その際に、国から救済費交付金を10分の10出しましょうと。不要漁船処理費交付金、これは船のスクラップ代ですけれども、これの3分の2まで国が持ちましょうと。残りの3分の1は、国が持ちませんので、どなたかがその負担をしたらいいでしょうということでした。実は平成11年にも同じ話がありました。そのときには県はその3分の1の分を持ちまして、約17億円ほど負担したということでした。今回また同じフレームで減船処理をしようとしたということであります。

 ところが、本県の場合はその対象になる船が、今の見積もりでは27隻になる予定でありまして、全国の減船数の約3分の1が本県の船ということになります。スクラップ代の3分の2を国が持って、3分の1を仮に県が全部持つとすると、その費用が8億2千万円ほどになります。あまりにも負担が大きいということでございました。

 しかも、国がこういうもののために減船用の基金を積み立てております。今回、国の補正予算でもその基金に上積みされておりまして、閣議の内容を見ると、予算の範囲内でこういった減船に協力した事業主に対して支援をしましょうということは決定していたということです。今回、国全体で(減船数は)約90隻ですが、私どもの試算では、90隻程度の船の分のスクラップ代を、3分の2ではなくて仮に全額、国で面倒見たとしても、その基金の枠内で費用が捻出できるというものでした。従って、閣議で決まった方針のとおりやったとしても十分対応できるのではないかと。そのスクラップ代3分の2を国が出して、3分の1をどなたかが負担するというルールは、あくまでも農林水産省が決めたルールでしょうと。当時の平成11年と比較して、10年たって今は宮城県の財政はそういう状況ではなく、国が一方的に決めたルールで、宮城県に何ら相談もなしに一方的に決まったことを説明をされただけなので、到底承服できませんと。従って、この分については国が持つべきでありましょうというお話をさせていただいたということです。

 それに対して大臣から、以下の話がありました。担当者を呼んで話を聞きましたけれども、もう既にそういうルールが発表になっているということ。また、3分の1を誰が持つかということについて、宮城県は平成11年のときに3分の1の分を県が負担いたしましたけれども、平成11年の時点で県が負担しなかった県もあり、必ずしも都道府県が持っていないということ。また、今回も県が持たないところがあるということ。従って、宮城県だけを特別扱いするわけにはいかないということでありました。これについては水産庁長官からもそのような話があったということです。

 正直を申し上げて、国策として行うわけで、こういう国際情勢でありますので方向性としては理解できますが、これはわれわれがお願いしてやるものではありませんし、一方的に国が決めたルールです。それをわれわれ地方が結局、負担を被るような形にするというのは到底承服できないと考えておりまして、引き続き機会あるたびに国の方にお願いをしてまいりたいと思います。今回、県議会でも、これにつきましては意見書を国に出していただくということでご検討いただいているということでありまして、大変ありがたいと思います。議会とも力を合わせて、また地元の市あるいは漁業者の皆さんと力を合わせて国の方にプレッシャーをかけてまいりたいと思います。

◆Q
 今、話の中で、3分の1、県が負担すれば8億2千万円の負担ということである。今後、国にプレッシャーをかけていって、どう回答するか分からないが、最終的に出ないという回答になると、県の財政調整基金が9億円余りしかない中で県が負担するには厳しい額になってくると思う。その辺はどう考えるか。

■村井知事
 全額県が出すということは不可能です。今ある基金を全部取り崩しても8億円ありませんので、もう物理的に不可能です。従って、国にお願いする、要望すると同時に、県の誠意が何らかの形で伝わる方策というものを検討するよう、今日、幹部には指示いたしました。県議会で議員からも厳しくご意見がございました。県議会議員のそういった考え方も尊重しなければなりませんので、少しでも県の誠意が伝わるような形にならないか、よく検討するように指示を出したということです。

◆Q
 3分の1の負担は国が都道府県に対し協力を求めるというものであり、必ずしも負担するという仕組みになっているものではないと思う。全く断るという選択肢もあるのではないかと思うが、それをしないのはなぜか。

■村井知事
 やはり宮城県は非常に大きな水産県でありまして、宮城県の水産業を支えてきてくださった事業者の方たちが、泣く泣く断腸の思いでこういった国の施策に協力しようというところでありますので、それを全くばっさりと切り捨てるというのはいかがかと考えたということです。ただ、金額としてはもう本当の微々たるものにならざるを得ないと思いますけれども。

 あと、これは県議会本会議でも言いましたけれども、この(減船の)対象となる道県には、今、働きかけをしておりまして、一緒に歩調を合わせて国にお願いしようということでやっております。会長県が今、鹿児島になっていますので、鹿児島県にお願いをして、一緒にやっていこうということで働きかけております。

 ただ、結果として、県の支援がゼロになることもあります。必ずしも支援をするというわけではなくて、結果的に、もうにっちもさっちもいかなくなって、県は何もできないということもあろうかと思います。実際そういう県がありますので、それはまだ分かりませんけれども、検討はするということです。

◆Q
 特別地方交付税での措置について、水産庁では約束というか、そういったものはもらえたのか。

■村井知事
 水産庁から総務省に、不要漁船処理費を県が負担した場合に特交措置をするように要望しているという回答は得られました。しかし、特別地方交付税というのは、例えばうちが8億円、今回の減船費で出したから、特別地方交付税が8億円ポンと上乗せされるというたぐいのものではなくて、これも算定基礎の中に入るというだけのものでありますので、実際は、8億円出したとしても、特別地方交付税が年2回、12月と3月に来たときにパッと開くとそれだけの金額が入っていなかったということになります。

 全国で使える特別地方交付税の枠というのが決められていて、それを各都道府県で分配するような形で、総額が増えるわけではありませんので、特別地方交付税に算定されるというのはよくあるパターンなのですが、われわれとしては全く期待できないと考えているということです。従って、特別地方交付税で措置されるぐらいだったら何の意味もありませんというような回答はしてきました。

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今議会の感想等について

◆Q
 県議会は明日(3月17日)で閉会になる。1点目、今議会はどのような議会だったか感想を聞かせてほしい。2点目、公用車の買い替えについて何人かの議員から理由を聞く質問があり、その中で、公用車の内訳や詳細が決まっていないのに予算計上するのは、それ自体おかしいのではないかといった質問もあったが、そういった質問についてどのように考えるか。3点目、公用車の入札方法について検討中という話だったが、今後どのようにする方向なのか、分かっている範囲で教えてほしい。

■村井知事
 まず今議会の感想について、平成21年度、私の4年目の集大成となる当初予算の議会でした。いろいろ議員の皆さんから厳しいご意見もありましたけれども、これだけ厳しい財政状況の中で私としては自分の色が出せた予算編成ができたと思っておりまして、何としてもお認めいただきたいと思っております。

 それから、公用車について、これは車だけ特別に切り出していろいろ議論されましたけれども、例えば公共事業なども箇所づけがだいたい決まっているだけで、どの場所のどこにどういう工事をするのかというところまで予算で出しているわけでは決してないのです。だいたい、この辺のこういった事業にこれくらいのお金を使いますよということで出しているわけですから、議員の皆さんがおっしゃることももっともなのですけれども、やはり予算という性格上、これくらいの大くくりで出すのはある程度やむを得ないと、ご理解いただきたいという思いはございます。

 それから、入札方法ですが、当然、法律に違反しないように、WTO(に関する特定調達契約の手続き)に違反しないように、しっかりとやっていきたいと思っております。WTOというのは、世界中どこでも、どの企業でも、誰でも(参入して)いいですよというやり方なのですが、同時に、そのWTOを厳守しつつも、せっかくの貴重な財源ですので、できるだけ地元に還元できる工夫もしていかなければならないと考えているということです。その辺はしっかりと精査していきたいと思います。

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北朝鮮の人工衛星発射予告について

◆Q
 北朝鮮が人工衛星の打ち上げを計画しているということで、秋田県等いろいろ緊急の対策ということでぴりぴりしていると思う。どこまで現実味を帯びているかという問題はあると思うが、何らかの対策、あるいは実際に人工衛星が発射された場合に何らかの抗議をする声明を出すなどは考えているのか。

■村井知事
 実際、発射されるかどうか分からない段階ですので、何とも現時点では申し上げづらいのですが、少なくとも政府が憂慮されて遺憾の意を表されているということでありまして、県としても同じ立場であることは間違いございません。もし発射されるという情報が県にも寄せられるようなことがありましたならば、どこに落ちるか分かりませんので、その場合にはしかるべき対応をしてまいりたいと思います。

 遺憾の意を公式に発表するかどうかにつきましては、発射された後のことですので、それほど今から準備しておく必要はないと考えております。もし仮にそういうことになり、マスコミの皆さんから求められたならば、当然、そういうコメントも出したいと思います。

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