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ページの先頭へジャンプここから本文です平成23年2月24日更新 / 農林水産部 / 病害虫防除所

農薬について

農薬基礎知識(生産者向け)pdfファイル

1−1 農薬とは 1−2 無登録農薬 1−3 (登録)失効農薬 1−4 販売禁止農薬 1−5 非農耕地専用の除草剤の使用・販売  1−6 非農耕地専用の除草剤の表示義務 2−1 農薬使用基準 2−2 農薬の罰則規定 3 農薬に貼付されているラベル 4 マイナー作物の農薬登録    5−1特定農薬(特定防除資材) 5−2 木酢液

1−1 農薬とは

 農薬取締法第1条の2に,次のように定義されています。

 「農薬」とは,農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物等」という。)を害する菌,線虫,だに,昆虫,ねずみその他の動植物又はウイルス(以下「病害虫」と総称する。)の防除に用いられる殺菌剤,殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む。)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤,発芽抑制剤その他の薬剤をいう。
2 前項の防除のために利用される天敵は,この法律の適用については,これを農薬とみなす。

 「農作物」とは,栽培の目的や肥培管理を問わず,人が栽培している植物の総称です。食用に利用される植物を始め,鑑賞目的などで栽培している植物(庭園樹,盆栽,花き,街路樹やゴルフ場の芝など)や山林樹木が含まれます。
 農薬に使用される対象は,用途によって次のように分類されます。

 殺虫剤  農作物を加害する害虫を防除する薬剤
 殺菌剤  農作物を加害する病気を防除する薬剤
 殺虫・殺菌剤  農作物の害虫,病気を同時に防除する薬剤
 除草剤  雑草を防除する薬剤
 殺そ剤  農作物を加害するノネズミなどを防除する薬剤
 植物成長調整剤  農作物の生育を促進したり,抑制する薬剤
 誘引剤  主として害虫をにおいなどで誘き寄せる薬剤
 展着剤  ほかの農薬と混合して用い,その農薬の付着性を高める薬剤
 天敵  農作物を加害する害虫の天敵
 微生物剤  微生物を用いて農作物を加害する害虫・病気等を防除する剤

 農薬は農林水産大臣の登録を受けなければいけません。登録を受けた農薬には,

『農林水産省登録 第○○○○○○号』

と,登録番号が農薬のラベルに表示されます。農薬を購入する際に登録番号を確認してください。
 登録番号の表示のない商品は(登録)農薬ではありません。また,他国で登録されている農薬でも日本で農薬登録されなければ(登録)農薬ではありません。

 1−2 無登録農薬

 農薬取締法に該当し登録を受けたものは登録農薬であり,そうでないものは無登録農薬となります。
 登録農薬は,薬効,薬害,安全性など様々な試験を経て登録されています。無登録農薬はそうした検査を受けていない,つまり薬効や安全性が確認されていない資材です。
 無登録農薬を販売したり使用した場合は,農薬取締法違反となります。

1−3 登録失効農薬

 農薬は登録失効することで使用禁止になるわけではありません。したがって,登録が失効した農薬でも,最終有効年月以内であれば販売や使用は可能です。 

1−4 販売禁止農薬

 販売禁止農薬は,安全性の問題から販売及び使用が禁止されている農薬です。
 現在の販売禁止農薬は次のとおりです。

リンデン(BHC,リンデン他) DDT(DDT,ヒトン,リピン他) エンドリン(エンドリン,ミック他)ディルドリン(ディルドリン他) アルドリン(アルドリン,アチラム他)クロルデン(クロルデン他)ヘプタクロル(ヘプタクロール,ヘプタ他) ヘキサクロロベンゼン マイレックスキサフェン パラチオン(パラチオン,ホリドールエチル他) メチルパラチオン(ホリドール,ホリドールメチル他) TEPP(テップ,テプリン他) 水銀及びその化合物(オルゾン,グリーン他) 2,4,5−T(ウィードン,イクリン) CNP(MO,エムタップ他) PCP(PCP,クロン他) PCNB(PCNB,エヌビー,ペンタゲン他) ダイホルタン(ダイホルタン) シヘキサチン(プリクトラン) 砒酸鉛・ケルセン(ケルセン) ペンタクロロベンゼン α-ヘキサクロロシクロヘキサン β-ヘキサクロロヘキサンクロルデコン

※( )内は,過去の主な商品名

1−5 非農耕地専用の除草剤の使用・販売

 非農耕地専用の除草剤(以下「非農耕地専用除草剤」と記す)は,農作物等へ使用しないでください。
 「非農耕地専用除草剤」を農作物等の栽培・管理のためにしようすることを前提とした販売についても,農薬取締法違反となります。
 販売する際は非農耕地専用除草剤を,農作物等に使用できる農薬と誤解して購入されないよう,商品の陳列に十分注意してください。

1−6 非農耕地専用除草剤の表示義務

 非農耕地専用除草剤が農薬として農作物等に使用されることがないようにするため,次のような表示義務づけられました。

2−1 農薬使用基準

 農薬は登録に際して毒性評価を行い,人畜などへの害がなく,作物残留などの基準を定め,この基準を超えないように使用方法が決められています。
 農薬使用基準は遵守義務とされ,作物に農薬を使用する際に次の項目を守らなければ,なりません。

さらに,社会要請が強い事柄について,次のような努力義務が設けられました。

2−2 農薬取締法の罰則規定

販売に係る義務違反 3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金(個人)
1億円以下の罰金(法人)
使用に係る義務違反 3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金

3 農薬に貼付されているラベル

農薬使用基準は,農薬に貼ってあるラベルに記載されています。

(記載例)

作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使用時期 総使用回数 使用方法
りんご モニリア病
腐らん病
1000〜2000倍
1500〜3000倍
収穫 45日前まで 3回以内 散布
なし 黒星病
うどんこ病
2000〜3000倍 収穫 14日前まで 3回以内 散布

『作物名』  適用のある作物が記載されています。
 記載されていない作物には使用できません。
『適用病害虫名』  登録のある病害虫が記載されています。
『希釈倍数』  記載された希釈倍数の範囲内で使用してください。
 記載されている希釈倍数より低い倍数(濃い濃度)では使用できません。
『使用時期』  薬剤散布時期や収穫前何日まで散布してよいか書いてあります。
 「前日まで」とある場合は,「収穫の24時間前まで」となります。
『総使用回数』  栽培期間中に,同じ有効成分が含まれる農薬を使用できる回数です。
 商品名が異なっても同じ有効成分を含むものがあるので注意が必要です。
『使用方法』  「散布」や「土壌混和」といった,農薬の使用方法が記載されています。
 同じ農薬でも,濃度や対象作物で使用方法が異なる場合があります。

 ラベルには,農薬の特長や使用上の注意など,農薬を使用する上で重要な情報が記載されています。よく使用する農薬でも,ラベルの記載事項を確認のうえ使用してください。

4 マイナー作物の農薬登録

 マイナー作物(国内年間出荷量が3万トン以下の作物)への農薬適用拡大を支援してきましたが,現在,次の対策を進めています。

(1)作物のグループ化
 形状,利用部位などから類似性の高い作物をグループにまとめて,農薬登録や登録変更申請ができる仕組みに切り替えています。

(例)

大グループ 中グループ 作物名
野菜類 非結球あぶらな科葉菜類 こまつな,のざわな,チンゲンサイなど
野菜類 すいか
ごま
 なお,グループで登録のある農薬を使用する場合は,薬害などについて,自己責任を前提に使用することとなります。

5−1 特定農薬

 農薬取締法第2条第1項に,次のように述べられています。

 その原材料に照らし農作物等,人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬(以下「特定農薬」という。)

 現在の農薬取締法では,無登録農薬の製造や使用を禁止しています。そのため,農作物の防除に使う薬剤や天敵で,安全性が明らかなものにまで農薬登録を義務づける過剰規制とならないように,特定農薬という仕組みが作られました。現在,特定農薬に指定されているものは次の通りです。

 効果が不明で保留された資材は,農林水産省において客観的に効果を証明するデータを集め,安全性もチェックしながら,特定農薬にしてもよいものがあれば順次評価される予定です。
 さらに農林水産省では,農業生産に使用されている農薬的資材を調査し,効果と安全性の評価・確認を行うことにより,食の安全性を確保する上で有効な仕組みとします。
 特定農薬に指定される可能性がなく,安全上問題が指摘される資材があれば,農薬としての使用の実態を踏まえ使用を取り締まりの対象となります。

5−2 木酢液

 木酢液は材料や製造方法により品質等にばらつきがあります。木酢液の成分例として,酢酸,アセトール,プロピオン酸,メタノール,フルフラール,グアヤコールなどが挙げられ,それらの量も製品によって様々です。
 特定農薬の選定では安全性が未確認であることや,実用効果を科学的に検証できず判定保留になっています。このため,科学的検証を十分に行って安全性を確認する必要があります。
また,特定の方法により製造された木酢液であることを消費者が客観的に確認できるようにするため,木酢液の関係団体による認証システムが検討されています。
 木酢液の製造・販売の規制では,農薬の効果をうたった販売は禁止されています。また,木酢液の使用は,農林水産省の判定がでるまでは使用者の自己責任において使用可能です。
 

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