県指定史跡|黒川郡大和町|
本遺跡は大和町吉岡に所在し、東に延びる低丘陵の南斜面に立地する。遺跡全体は約20haに及ぶ広大な面積であり、旧石器時代から江戸時代にかけての遺構・遺物が発見されているが、主体を成すのは奈良・平安時代の黒川郡衙の一部と推定される区域である。
奈良・平安時代の遺構群は、大きく@遺跡南部にある、溝と塀で囲まれた竪穴住居跡と掘立柱建物跡の群、A遺跡西部にある、竪穴住居跡と少数の掘立柱建物跡の群、B遺跡東部の、方形に塀で囲まれた建物を中心とした掘立柱建物跡群、の3地区に分かれる。
このうちB遺跡東部地区では、材木塀が東西58m、南北54m以上の方形に巡り、南辺と東辺には棟門跡が検出された。塀の内には中央の空閑地を取り囲むように倉庫群が規則的に配置されている。これらは国衙や郡衙など官衙の形態に共通する特徴をもち、炭化米が出土していることから正倉院と考えられる。
